誰にでもできる英語の発音習得「英語が通じれば、発音なんてどうでもいい」は信じちゃダメ!

みなさんは、「英語の発音なんて気にするな」という類の言葉を、一度は聞いたことがあると思います。

確かに、英語の発音や文法の問題以前に、何をどう語るか、内容が最も大切です。

でも、だからといって、発音をないがしろにするのは、実はかなりの遠回り。

「時間がないから発音は後回し」ではなく、「時間がないからこそ、発音を先に済ませる」。これが、効率的な英語習得の順番です。

今日は、発音習得のメリット、発音習得のポイントについて解説します。

発音習得のメリット(その1). 発言内容を正しく理解してもらえる

日本語でも、早口だったり、方言がきつかったりして、聞き取ること自体に大きな負荷がかかっているときは、話の内容にまで十分な意識をむけられませんよね。

英語の時も全く同じ。

特に、発音が原因のときは、だれもそのことを指摘してくれません。

なぜなら、多様な人種・文化を持つ人々が共存するインターナショナルな社会では、他人の発音やアクセントには口出ししない、という暗黙のルールがあるからです。

どんなに素晴らしい内容でも、理解されないのであれば発言していないのと同じ。

そんな状態を避けるためにも、まずは相手に通じる発音を習得しましょう。

発音習得のメリット(その2):リスニング力が向上する

2つ目のメリットは、発音を鍛えることで、リスニング力が大きく向上する点です。これは、「自分が発音できる音は、聞き取ることができる」というシンプルな原則によります。

例えば日本語の母音は、「あ・い・う・え・お」と5つしかありませんが、英語の母音は17個もあります。 ※IPA(国際音声記号学会)による分類

トレーニングにより、日本語にない母音を発音できるようになれば、様々な母音を聞き分けることもできます。その結果、当然リスニング力も上がるのです。

議論の内容を正確に理解できるようになれば、より的を射た発言ができるようになります。そうなれば、あなたが本来もっているパフォーマンスを、十二分に発揮できる環境になるのです。

発音習得についての正しい考え方

発音習得において目指すゴールは、相手に聞き返されることがなくなること。つまり、一度で理解してもらえる発音ができるようになることです。

ネイティブレベルの発音まで上達するには、膨大な時間を要します。だから、ネイティブのような、完璧な発音を目指す必要はありませんし、目指すべきでもありません。

英語をコミュニケーションの道具として実務で使うのであれば、発音に必要以上の時間をかけず、仕事の成果を上げることに集中するのが賢明です。

英語発音は誰でも習得可能!

発音練習と聞くと、それらしい発音をするために、一生懸命、口の中の舌の動きや、唇の形を作ったことがあるのではないでしょうか?とても複雑ですよね。

しかし、今は違います。

英語の発音で最も大切なのは、実は喉(のど)の使い方。これだけ!

まずは、この一点にフォーカスすることで、効率よく発音を改善できます。日本語と違い、喉の力を抜いた状態で発声するだけで、あなたの英語は大きく変わるのです。

試しに、以下の2つの例文を、いつものように音読してみてください。

例文)After the storm comes a calm. (雨降って地固まる)
例文)All is well that ends well.(終わりよければすべてよし)

比較的、一音一音、ハッキリと発音されたのではないでしょうか。

喉の力を抜いた英語発音の実践

次に、下記3つのステップを実践した後、同じ例文を音読してみてください。

Step 1)  顔の力を完全に抜きます。完全に。そうすると、自然と口が半開きになりますよね。顔の筋肉がリラックスした証拠です。

Step 2)  その状態であくびをしてください。あくびをすることで、強制的に喉の力が抜け、喉もリラックス状態になります。

Step 3)  そのまま息を「フーッ」と吐き続けながら、文の最初から最後まで、単語をすべて滑らかに繋げる意識で読んでみてください。途中で息を吸ったり、単語と単語の間に、間(ま)が入らないように注意してくださいね。

例文)After the storm comes a calm. (雨降って地固まる)
例文)All is well that ends well.(終わりよければすべてよし)

感覚的に、いつもより低い声、喉の下の方で発音できたのではないでしょうか。

そして、文の最初から最後まで、単語を繋げて読んだことで、自然とリンキング(音の連結)が起きたのではないでしょうか。comes a calm → comesa clam。

日本語は、一音一音、喉を閉めて、活舌よく発音するのがよいとされている一方、英語は全くの逆。

顔や喉の力を抜いたリラックスした状態で、意味のまとまりごとに、一息でつなげて発音するのです。

まとめ

本日は、「時間がないからこそ、発音を先に済ませる」のが、これからの正しい英語習得の順番だとして、下記の4つのポイントについて解説しました。

・発音習得のメリット(その1). 発言内容を正しく理解してもらえる
・発音習得のメリット(その2):リスニング力が向上する
・発音習得についての正しい考え方
・英語発音は誰でも習得可能!
・喉の力を抜いた英語発音の実践

もし、発音でお悩みがある場合は、こちらよりお気軽にご相談くださいね。